配信にはコスパの高い「CAT.6A」のLANケーブルを選べ
大阪南港ATCを拠点とした、講演やセミナーなどの収録配信・映像音響オペレーション、及び会員制動画配信サイト構築サービスを行う、マルチメディアプレゼンテーション専門「レザネイ」代表の渕上です。
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いくら無線LANの技術進歩が素晴らしくとも、まだまだLANケーブルによる有線接続にかなうものはありません。
でも、実は色々と種類があって、意外と選ぶのが難しいLANケーブル。
一度購入すると、すぐ買い替えるわけではないので、間違いのないようにしたいものですね。
ということで、今回は「失敗せず動画配信用のLANケーブルを選ぶ3つのポイント」についてご説明します。
LANケーブルの形状
ケーブルの太さ
今では、細いタイプやフラットなものなど、いろいろなケーブル形状のものが出ていますね。
ただ、基本的に特別な理由が無ければ、上の写真のような通常の太さのものが良いと思います。
例えば、前日仕込みでケーブルを敷設して、扉を閉めて帰らないといけない場合、そのままで置いておくことが出来る、フラットケーブルをその一部区間のみ利用する、というシチュエーションはあるかもしれません。
しかし、補足したりフラットにしたりする場合、安定性や耐久性を犠牲にしている場合もあり、注意が必要なんですね。
また、かなり太めの「屋外用」といったものもあり、スポーツ配信などで屋外での取り回しや濡れる可能性があるなら、そういったものも検討範囲に入ってきますね。
コネクタ形状
末端のPCやスイッチなどに挿す部分、これがくるくるどんな方向にも回せるようになっているものなんかがありますね。
これも、上記のケーブル形状と同様、あまり加工度合いが高いと、故障するリスクも相対的に上がってしまうので、普通のものが良いかと思います。
ただ、ツメが簡単に折れないようになっているものは、抜けてしまうリスクを減らせるので、予算見合いでそちらを選択しても良いかもしれませんね。
ケーブルの長さ
通常のLANケーブルでは、基本的にどれだけ長くても100mまで、という制限があります。
とはいえ、100mギリギリいっぱいまでのものを使うと、ノイズを拾う、信号強度が落ちるなど、通信に影響が出かねません。長いものでも80mまでに抑えておく方が安心だと思います。
これ以上の長さの取り回しが必要な場合は、「間にスイッチをかませる」、「光ファイバーケーブルにする」といった代替策を取る必要性が出てきます。
まとめ
通常の太さで、長くても80m程度のツメが折れにくいLANケーブルを選ぶ。
カテゴリー
現在のLANケーブルでは、下記のように、複数のカテゴリー(CATと略称)が設定されています。
カテゴリー名 | 通信速度 |
---|---|
CAT.5 | 100Mbps |
CAT.5e | 1Gbps |
CAT.6 | 1Gbps |
CAT.6A | 10Gbps |
CAT.7 | 10Gbps |
CAT.7A | 10Gbps |
CAT.8 | 40Gbps |
最近はPCの有線LANポートやネットワークスイッチが1Gbpsを超える、2.5Gbpsや10Gbpsに対応するものも出てきました。
そうすると、CAT.6A以上でないと、本来のパフォーマンスを発揮することが出来ないということになりますね。
その一方、むやみに上位のカテゴリーのものを選べば良いかというと、そうではありません。
カテゴリーが上がるにつれてコストも増大していくからです。
また、CAT.8以上になると、技術が開発されてから日が浅く、不安定であるとも言われたりします。
総合的に考えると、CAT.6Aが最もコスパが高いと言えるのではないでしょうか。
まとめ
CAT.6Aを選べば間違いない
シールドの有無
これもまた難しいところなんですが、ノイズから守るために写真のようなシールドを巻いた「STP」、そういったものがない「UTP」の2種類が存在します。
「そら、シールド付いてた方がええやろ」
と思いますが、「いや、金属シールドを巻いている分、アース処理が必要だ」、「いや、必要ない」といった意見が真っ向から対立しており、事態をややこしくしているんですね。
僕自身はノイズどうこうで通信が出来ない、スピードが落ちるといった事態に遭遇したことはなく、「STPをUTPに変えたら、長年の通信の不安定さが解消された」といった話を聞いたこともあり、わざわざ高いお金を出してシールド付きの「STP」を選択する必要性は低いのではないかと考えています。
まとめ
シールドなしのUTPで問題なし
いかがでしたか?
まとめると、「CAT.6A UTP」のケーブルを基本に、用途・要件や予算に合わせて選ぶのが良さそうですね。
落とし穴として、古いLANケーブルがCAT.5だったりして、スピードがでない状況になっていたりすることがあります。
大体のケーブルにカテゴリー表記がありますので、一度確認してみてくださいね。
では。。